蔵元紹介 - 太陽酒造

淡麗辛口に反旗を翻す

太陽酒造

兵庫県明石市江井島にあります。蔵全体の醸造量は年々減らして七十石。蔵元杜氏の田中氏が醸します。
今年(平成30年度醸造)の「赤石(あかし)」シリーズは全量、地元・兵庫県産山田錦(山田錦の名産地の一つ加東市産)の一等米を惜しげもなく使用。「良い原料米」から造られるキレの良い濃い口の日本酒です。そもそも「淡麗辛口に反旗を翻す」というコピーを淡麗辛口ブームの頃から掲げている蔵ということもあり、醸造は「全量」純米吟醸の無濾過生原酒。醸される日本酒には蔵元杜氏のこだわりが込められています。
全量純米吟醸酒以上のなかでも、精米歩合が50%の「赤石」、60%の「たれくち」たれくちのにごり「おり酒」に分けられます。「赤石」の純米大吟醸は精米歩合が45%で二年に一度仕込みます。現在、蔵にて販売中のものは平成29年度醸造のものです(平成30年度はありません)。
たれくち、おり酒ともに、その濃さとキレの良さから「他に似た日本酒が無い」と言ってリピートする人が多いと言われています。中には「他の酒では物足りなくなってしまった」という人もいるとか。

もう一つ使用している原料米が、兵庫県の復刻米・野条穂です。山田錦と同じ加東市で栽培されたものは「神稲(くましね)」、太陽酒造の地元・江井ヶ島産のヘアリーベッチ農法で栽培されたものは「天狗松」という銘柄になります。
野条穂は、兵庫県で昭和初期には多く栽培されていた酒米です。昭和40年代に栽培されなくなりましたが、平成13年に復活したと言われています。現在でも兵庫県のみで栽培されており、基本的には酒蔵との契約栽培です。ちなみに、京都のみで栽培される復活の酒米として知られる「祝(いわい)」は、もともと野条穂から選抜されたものです。
そもそもの米の生産量が非常に少なく、タンク1本ずつの仕込みのみです。
私は、この野条穂の「コクと旨味」の虜になったひとりです。野条穂だからなのか、神稲だからなのかは、山名酒造の同じ野条穂100%使用の日本酒「野条穂」と比べると分かるかもしれません(分からないかもしれません・・・)。
※天狗松は神稲と比較しても更に量が少なく、原則酒蔵直販のみとなりますので岡酒商店では取り扱いがありません。予めご了承ください。


醪(もろみ)を入れた搾り袋を木槽に並べて搾っていく

原料米は自然栽培や有機栽培ではありませんが、山田錦、野条穂ともに品質の評価が高い地域のもののみを使用しており、造りは手を多くかけて丁寧に行われます。蔵元杜氏である田中社長の経験と勘から日々の作業が調整されています。しぼりは全量木槽で行われ、あらばしり~中取りまでで責めはほとんど搾りません。そのため、酒粕には多く酒が含まれており、柔らかいのが特徴です。瓶詰も手作業で丁寧に。少量生産ならではのたくさんの手仕事で成り立っています。

5月から10月の間(8月は除く)は、金曜日、土曜日限定で有料試飲会が開催されます。毎週開催されていた例年と異なり、今年は月の最初と最後の週だけの開催です。行かれる方は蔵のホームページで開催日をチェックして開催を確認してから行かれることをおすすめします。蔵の秘蔵酒に出会える時もありますよ。

有料試飲会の会場となる元精米所の入口に思いが語られている(クリックすると拡大します)

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