春に生酒が発売された福島テロワールの「おだやか 雄町」の火入れです。
9月から「おだやか」シリーズ大リニューアルにより瓶トラベルが大きく変わりました。
蛙の頭の上には銘柄によって異なる印が書かれています。雄町の「剣」は『普段の仁井田本家とは違った旨さを求めた挑戦的なお酒ということで、攻めの姿勢を表現しての剣』だそうです。
2019BYから「おだやか 山田錦」が発売されなくなったので、飲み比べはもうできません(いわき市産安島農園の山田錦は「おだやか純米大吟醸」に使われます)。代わりというわけではありませんが、今年から蔵としては「冷やおろし(橙蛙)の米違い」という見出しがつきました。橙蛙は五百万石で白糀酒母、雄町は生酛と同じ「おだやか」でも少し違うのですが、まあそれはそれとして。
火入れは生酒とは全く違った味わいを見せてくれています。落ち着いた口当たりに、今年は酸が強め。これは生酛になったからでしょうか。生の時は前年との違いを大きく感じませんでしたが、火入れは別物と思っていただいた方が良いと思います。前年同様燗向けかと言われると、燗も思ったほど悪くはないというところでしょうか。ここは素直に冷やして飲むのが良さそうです。橙蛙よりは燗でも美味しいですが。
福島県南相馬市小高区の根本洸一さんが有機栽培した雄町の火入れを是非お試しください。