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酒造年度(BY)について

岡酒商店では、一部の商品について西暦での醸造年度(Brewery Year=BY)表記をしています。

醸造年度とは、7月1日から6月30日までの期間を1年と考える酒造業界の用語です。この期間に上槽・圧搾された(つまり搾られた)日本酒を示します。昨年(2018年)12月や今年(2019年)の3月に「新酒」として発売されているお酒は、2018年7月から2019年6月の間になるので、2018醸造年度(2018BY)と呼びます。

醸造年度は、和暦で書かれることが多いため、2018BYは「30BY」と言われることが多いです。平成30醸造年度という意味です。2019年7月からの1年間が令和1醸造年度=R1BY=1BYと呼ばれるわけですが、熟成酒が増えてきた現在では、平成一桁のお酒も結構あるため、混乱を避けるために西暦表記がされることも増えています。

元々日本酒業界では熟成という概念があまり一般的ではなく、一年で呑み切りが多かったので、そもそも醸造年度を記載しないものが多いです。また定番銘柄は、前の年が無くなったら、次の年のものにするという感じでの運用が多いため、今売られているものがどの醸造年度なのか購入側は分からないことも一般的です。年度違いをブレンドするものもあり、それはそもそも醸造年度別に出荷する概念がありません。

しかし、年によってお酒の味に違いがある場合もありますし、熟成期間によって味わいが変わるものです。また熟成酒の概念も一般化しつつあります。その流れから、岡酒商店としては、明確に記載できる場合や、記載した方が購入いただく際に情報として役立つと考えられるものについては出来るだけ醸造年度を明記したいと考えています。

なお、ラベルに印刷されている「製造年月」と醸造年度は同じとは限りません。製造年月は出荷した(ラベルを貼った)時や瓶詰した時の年月を記載する場合が多いため、タンクで寝かしておいたものは製造年月と醸造年度がずれます。例えば、今年の冷やおろしは、9月や10月に出荷されるため、製造年月は「2019.9」と印字されますが、醸造年度は2018BYになるということです。

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