非常に暑い最中の8月下旬に東京で「岡酒商店 試飲会」を開催いたしました。
今回は初回という事もあり元々店主を知っていただいている方もしくはその方の友人にお集まりいただき、実験的な開催となりました。今後、広く告知をして多くの方にご参加いただき、新しい出会いもある会に育てていきたいと考えていますのでご期待ください。
内容はこんな形でやりました。
<時刻・場所>
14時から17時という「昼呑み」スタイル。
場所は友人でもあるフードプランナーの近藤潤さんの料理スタジオをお借りしての立ち飲みです。
<お酒>
自然派度の高いものを中心に各蔵2~3銘柄、計11銘柄を試飲。当初は全11銘柄を呑むのは量的に無理があると思い、呑みたい銘柄を検討してもらうようにアナウンスしたものの、結果ほぼ全員が全銘柄を呑むという驚きの事態になりました。
もちろん量は少なめ(40mlほど)ですが、それでもひとり2合半ほど。気に入ったお酒はおかわり自由だったので、3合以上呑まれた方もいたのではないでしょうか。参加者は私を除いて10名で半数の5名は女性。多めに用意しておいてよかったです。
最初は、山名酒造の自然酒◯△☐の米違いを呑み比べ(△だけ純米大吟醸で◯と☐は純米吟醸)。
その後、通潤酒造の平家伝説でサラリとリセット。食が進みます。この「平家伝説でリセット」というのは今回の東京遠征の成果の一つです。香りが控えめですっと飲みやすい平家伝説ですが、実は酸度が1.7あり、後味に程よい酸と苦味が感じられて口の中をリセットしてくれます。そしてまた次を食べたくなる訳です。この話は試飲会の前日に岡酒商店のお酒を試飲していただきたくて訪問した千葉県市川市の居酒屋・馬十駕(どまじゅうが)のマスターと女将さんからいただいたコメントです。言われて意識してみると、確かにその通り。今まで意識していなくて平家伝説の良さを伝えきれていなかった店主にとってはとても嬉しい発見でした。
次に菊池酒造の奇跡のお酒で、雄町の純米大吟醸と純米吟醸の呑み比べ、純米吟醸で雄町と朝日の米比べ。
そして、△と奇跡のお酒で「雄町純米大吟醸呑み比べ」とかなり豪華な呑み比べが続きます。
その後は、仁井田本家の穏の純米大吟醸と純米吟醸の呑み比べ。
最後に仁井田本家のしぜんしゅ純米吟醸と通潤酒造の蛍丸で全11種類コンプリートです。
仁井田本家のお酒は、お肉とも合わせられる味わいと酸が特徴。最後まで味わわせてくれます。
参加された皆さんもそれぞれお好みがあり、感想を伺ってとても勉強になりました。
例えば、おひとり普段アメリカにお住まいで帰省中に参加していただけた「白ワイン大好き」で「日本酒を勉強したい」と言われていた方は、意外にも山田錦の純米吟醸の香りが「日本酒らしすぎる(!?)」ということであまりお好みではありませんでした。予想通りだったのは酸が強く感じられるものがお好きだったこと(白ワインは酸が効いているのが多いので)。そしてスッキリしているものということで、この11種類の中では自然酒☐(五百万石の純米吟醸)と穏純米吟醸(自然米白麹仕込み)のふたつを気に入っていただけました。呑まれる方の普段の食生活の影響はやはり大きいなぁと痛感しました。
これらの成果は岡酒商店のお酒紹介に反映させていきます!
<お料理>
昼呑みなので軽めのもので近藤さんにご用意いただきました。
お酒が純米大吟醸酒や純米吟醸酒が多かったので、それほど強くない味付けで。
素晴らしく美味しい料理を提供していただいて感激でした。全くお酒情報をお渡ししないでお任せしたのですが、お酒ともなかなかにイイ感じでした。これだけお酒の種類があるとそれぞれに合わせていくと、とても大変なのでいっそ「吟醸系」としかお伝えしない方が良いと考えました(近藤さん、無茶振りしてすみません)。
(お料理の写真左上から、ハマチの刺身、鮪中トロの刺身、珍味三種盛とツマ、
左下から、ズッキーニのお浸し、ラフテー、炊き込みご飯です。あと写真はありませんが茄子の煮びたしも。)
ここまで豪華なお料理の試飲会はなかなか難しいですが、もう少し軽いアテで短時間少量の「ライト試飲会」から始めていきたいと思います。場所は神戸や東京など様々なところでやりたいと思いますので、場所のご希望がありましたら是非Facebookにコメントをください。「吟醸系じゃなくて、しっかり純米酒の会が良いぞ」とか「燗酒だー」といったご意見も是非お願いします。
試飲会をきっかけに多くの方が新しい日本酒との出会い、料理との組み合わせの出会いを見つけていただきたいなと切に願っております。
★近藤潤 COOKERS代表。ケータリングやメニュープランニングなど色々なフード系プランニングをされています。
是非一度、COOKERSのWebサイト(http://www.cookers.jp/)をご覧ください。